ブリッジインターナショナル株式会社

- IBM Celebrates Women Business Pioneers In Artificial Inteligence -

IBM(アメリカ、ニューヨーク州)が現地時間2019/6/11に発表した「IBM Celebrates Women Business Pioneers In Artificial Intelligence」において、IBMとして初となるAI分野で活躍する女性リーダーの40名中の一人として、弊社のシステムソリューション統括本部 サービス企画開発本部 本部長 今野恵子が選出されました。 IBMの発表によると、世界15か国から40名が、イノベーション、成長、変革などの分野でAIを利用して会社を発展させたとして、さまざまな業界や地域の女性を表彰しており、日本からは、株式会社本田技術研究所と弊社の2社から選出されています。 ビジネス変革の促進のために、IBMのAIを優れた方法で適用されている卓越した女性リーダーをIBMが選出する初年度の賞となります。

IBM ニュースリリース
『IBMがAIにおける女性ビジネスパイオニアを表彰』

受賞時のコメント

「このような光栄な機会をいただき嬉しく思います。弊社の展開するインサイドセールス事業を支援するAIプロジェクト成功の秘訣は豊富なデータと明確なビジョンを持っていたことです。弊社のような中堅企業こそ、AIを活用してお客様満足度をさらに向上していけると確信しています。」

なぜブリッジはAIを利用したのか

今日では毎日のように新聞でも「AI」という言葉を見かけるようになり、あらゆる業界やあらゆる業務プロセスでAIの活用が検討されるようになってきました。
その言葉を見かけない日は無いといった感じでしょうか。
弊社が、営業現場でAIを利用できないものだろうか?と考え始めたのは、2年ほど前にさかのぼります。
弊社はご存知の通り2002年からインサイドセールスを中心とした法人営業改革支援の事業を主軸としているので、顧客と会話した通話録音のデータを豊富に保有しています。そのデータをAIという最新のデジタルテクノロジーを活用することによって、さらに効率の良いインサイドセールス活動を実現できないかと思ったのが始まりでした。
そこから試行錯誤を繰り返し、インサイドセールス業務の効率化や品質アップを実現するAI機能「SAIN」というサービスが2018年4月に誕生しました。

今回、今野の受賞にあたり、NY滞在での3日間をインタビュー形式でレポートさせていただきます。

受賞メダル

Q1.今回の受賞について、率直な意見をお聞かせください。

今野:最初は信じられない気持ちが先立ちましたが、AI活用プロジェクトとしての当社の取り組みや、これまで本プロジェクトに関わってきた全ての社員の努力を評価して頂けたことは大変嬉しく光栄なことだと思っています。
まだまだ途中過程に過ぎないですが、新たなことへのチャレンジに対して受け入れていく会社やチーム全体のマインドあってこその受賞だと、皆にも感謝したいです。

セッション風景

Q2.NY到着してからの3日間はどのようなプログラムがありましたか?

今野:取材はIBMのみでNewYorkTimesの各セッションとワークショップの参加がメインとなりました。
ニューヨークに到着して早々にIBMオフィスにてインタビューの機会を頂きました。特にAI活用における女性のリーダーシップといった観点で、私自身のキャリアや現職種に至る経緯など、また当社としてAIに期待している点を話してまいりました。
IBM主催のワークショップでは、各国のAI活用までの経緯やデータ活用のバックグラウンドについて話をしたり、またWatsonエンジニアによるセッションもございました。

その他、滞在中の3日間は授賞式といった格式張ったものは無く、総勢30名強の受賞者が来ておりましたが、ランチ・ディナー・ワークショップ含め、色々なグループ分けがされており、その中でIBM社員や各国の方、またP-Techと呼ばれる生徒と触れ合ったり等、各々の取り組みについて話をする形式で進められました。
尚、NewYorkTimes主催による『NewRulesSummit』が2日間開催されており、各企業の役員クラスの方々の新たな働き方やビジネスモデルやジェンダーギャップのない取り組み等の議論を行い、参加者同士でダイバーシティ等のテーマをもとにしたワークショップに参加をしてきました。
このワークショップでは、IBMの受賞者だけでなく、各国でイベントに参加をしたい方が募ってきており、働く女性や男性との企業としての平等性や、社員にとって残業の無いより働き易い環境構築の為の手段・方法論、SNSによる効果的なネットワーキングなど、幅広い内容による新しい働き方、ルールの必要性について触れる機会になりました。
日本では、このような取り組みに参加をするチャンスも無かった為、より今後の未来の会社の在り方や働き方について各国の積極的な姿勢や取り組み、意見に触れる良い機会だったと思っています。

受賞者たちと

Q3.各国の受賞者のスピーチや交流の中で、刺激を受けたこと、またはアイデアが浮かんだりしたことはありましたか?

今野:出席者の大半はエンジニアも多く、私のような企画やプランナー的な役割は少なかったのですが、技術者はよりプランナーやユーザーの声を欲しており、コンセプトに見合ったものをどう技術で解決できるかを見出していく、融合させていくのが重要である点をお話いただくことも多く、AIを活用する上で目的やビジョンを明確にもつことは、相互にとっても非常に鍵になることを改めて学びました。

また、AIに関わる組織として、社員の育成方法やキャリア制度の検討など、新たな分野における共通の課題を持っていることを実感いたしました。まだまだ日本もAIビジネスの人材確保や育成に課題もあると感じていますが、IBMで取り組んでいる教育機関との技術者の早期育成プログラムなどは今後も各国で展開されていくべきだと感じた次第です。
また、出席者の1人1人がプロジェクトの今後やAIとの向き合い方を真剣に考えており、今後の未来をリードしていくといった熱いものも感じ、当社としても、そして一人の人間としてもそのパッションを感じられたことは、とても良い刺激となりました。
尚、AIと女性のリーダーシップといった内容も大きなテーマでしたが、最先端の技術だからこそ、より男女の相違なく、それぞれの観点やアイデアを活かしながら活躍できる場も広がっていると体感できたのも当社としてのキャリアデザインを考えていく上で大きな収穫になりました。

IBMオフィスのフリースペースの壁に受賞者の名前が並んでいます

Q4.NYから帰国して何か反響はありましたか?

今野:社内外ともに、当社のSAINがいかにチャレンジであり面白いことに取り組んでいるのかといったことを改めて認識したといった嬉しい反応をいただき、より当社のAI活用における想いや製品コンセプトが浸透していくことに期待しております。
また、今回はAIと女性のリーダーシップといった内容も大きなテーマでしたが、私自身も長い間インサイドセールスのマネジメント組織におり、AIについては専門知識もないところからスタートしていますが、これまでのインサイドセールスの知見やノウハウを活用することで、十分にプロジェクトを引っ張っていくチャンスがあるということは、他社員にとっても今後のキャリアにおいても自信を持てたという声も頂き、大変喜ばしいことだと感じています。

Q5.今後、インサイドセールス業務をAIで支援することにおいて、挑戦したいことがあれば聞かせてください。

今野:当社としては"AIでより人間味のある営業"を実現させたい、営業スキルをサポートしたいといった思いがあります。
AIは機械的・自動的な要素もあることから、なかなか人間味といったイメージがつかない部分もあると思いますが、"顧客ファースト"を軸に、より顧客の発言に注力した営業トークや提案すべき商材などを判断すべく、最新技術を駆使した営業支援ツールを今後も検討していきたいです。
これまでは機械学習を活用したターゲティングや、音声認識、テキスト解析によるモニタリングやコールナビの開発を進めてきましたが、これからも必要な機能を追加していきながら、インサイドセールスだけでなく訪問営業の方々をも支援し得るサービスに発展させていきたいと考えています。

ご覧いただきありがとうございました。
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