2020年10月14日(水)、弊社主催の「第7回インサイドセールス研究会」を開催しました。
今回は「不確実性の高い社会に対応するニューノーマルにおけるインサイドセールス」というテーマで、EY アドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社様の基調講演をはじめ、株式会社SmartHR様、ドーモ株式会社様、エン・ジャパン株式会社様に、インサイドセールスの取り組みをお話いただきました。
最後のパートでは、「ニューノーマルにおける法人営業の今後」をテーマに、営業スタイルの進化が求められる今、デジタルセールスという弊社の考えをご紹介いたしました。
多くの方々のご参加と、ご満足のお声をいただき、大盛況の中幕を閉じました。厚く御礼申し上げます。
当日の様子
インサイドセールス研究会は、2014年7月より弊社が主催して、法人営業活動の改革にインサイドセールスを活用されている、または、ご興味ご関心を持たれている企業様向けに、既にインサイドセールスを導入されている企業様の事例や現状を紹介させていただく場とさせていただいております。
今回で7回目となった「インサイドセールス研究会」は、コロナ禍によりオンラインでの開催とさせていただきました。
講演中はたくさんの質問をいただき、ご参加いただいた皆さまは今後の法人営業におけるヒントを持ち帰っていただけたのではないかと思います。
セミナー終了後のアンケートではたくさんの責重なご意見、ご感想をいただきました。本当にありがとうございました。
研究会冒頭のご挨拶として、弊社代表取締役社長・吉田融正(ミチマサ)より、ニューノーマルに向けた市場の変化と、ブリッジが提唱するデジタルセールスについてお話させていただきました。
基調講演『ウィズ・コロナ時代における営業マネジメントの変革と挑戦』
EY アドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社
千葉 友範 氏
今も昔も、営業の課題というのは実は変わっていません。
ですが、 コロナ禍において多くの企業が対面での営業に大きな制約を受け始めているようです。
業界によっては 「営業」の在り方が抜本的に見直され始めており、デジタルシフト(DX)をするには今が好機ですが、ツールを入れれば解決するということはありません。
急速に移行したオンライン商談は必ずしも成功しているとは言い難く、提案や商談クロージングに課題を抱えています。
オンライン商談下でも、商談管理だけでなく現場(ラストワンマイル)の活動の可視化をし、マネジメントの基本を見直すことが重要です。
コロナ禍において直ちに行うべきは、 「Work Log」を活用して、気づきと行動改善のきっかけを作ることです。

事例発表①『インサイドセールス×オンラインセールスの共存戦略』
株式会社SmartHR
セールスグループ 正木 聡帆 氏
オンラインセールスを実施する目的は、"商圏の拡大"または"商談数を増やす"とする企業がほとんどです。
SmartHR社も全国展開を目的として2年前からスモールスタートしましたが、コロナ禍の今、オンラインセールスの目的は"機会損失を無くす"ことに変りました。
リモートワークのお客様が増える中、オンラインセールスができないと負けてしまう、一刻も早くセールスがWeb商談に慣れる必要があります。
オンラインセールスが成功するには、前提としてサービス自体の魅力がお客様に伝わり、興味を持っていただいていること 。
そして、 オンラインセールス自身がお客様に寄り添い、Web商談がスムーズに進むよう段取り力を付けることが大切 です。
商談が終わった後に電話などでお客様個人にフォローのご連絡をする、リテラシーの低い方への対処としてオンライン商談のスタイルはシンプルにするなど、想像力を持って寄り添える人がオンラインセールスとして活躍しています。

事例発表②『Domo式「インサイドセールス」』
ドーモ株式会社
コーポレートプランニングマネージャー 足達 正史 氏
インサイドセールスにはネガティブなイメージを持たれている方がまだ多いのですが、実際はやりがいのある、ビジネス貢献度の高い花形のポジションであると感じています。
フィールド営業より多くの案件、新しいコトに接することができ、ビジネスを広い範囲で見ることができるインサイドセールスは、Domo社ではとても重要とされています。
売り上げの指標の一つは案件数です。インサイドセールスが生み出す案件数はDomo社全体で注目されており、インサイドセールスが”うまく”活動することで売上につながり、ビジネスに貢献できます。
Domo社では、案件獲得までの流れの中でリード精査、リードの調査/育成をすることがアポを取ることよりフォーカスされていますが、コロナ禍でお客様とのコンタクトが難しくなる中でリードの精査に限界を感じ、ブリッジに支援を求めました。
結果は、前年比で案件化数は下回ってはいますが、案件化率を向上することができています。
インサイドセールスは、いかに数をこなせるのかがポイントです。
Domoをはじめとしたツールを使いこなし、効率化を行うことが重要です。

事例発表③『インサイドセールス入門編!失敗しないために押さえておくべき3つのポイント』
エン・ジャパン株式会社
中途求人メディア事業部 セールスマーケティング部
部長 西脇 一憲 氏
エン・ジャパン社がオンライン完結型セールスのインサイドセールス(以降ISと記載)に移行したきっかけは、営業の生産性向上のための取り組みでしたが、「訪問しない」ことを目的に導入したことが原因で壁にぶつかりました。
営業や顧客からの反発も多く、当初は辛い時期でしたが、ISだからこそ可能になる施策を積み重ね、トップ自ら意義を語り、ISが重要であることを実感させること、週1回の外出可能日を設け柔軟な活動をさせることで、徐々に営業がISに対するネガティブな思考をポジティブな思考に切り替えることができました。
顧客に対しては、オンライン商談だからこそ可能になるメリットを提供。顧客のリテラシーに合わせステップを踏むことでオンライン商談に慣れていただき、訪問する際は条件付きで行いました。
そのおかげでオンライン商談でも問題ないという顧客が8割となっています。
しかし、ISを本格導入したもののISの型と商談ストーリーの設計ミスで受注確率が下がるという失敗もありました。
インサイドセールスでも受注確率を上げるには、独自の型を見つけること、訪問同等の顧客体験で商談設計を行うことが成功のポイントです 。

『ニューノーマルにおける法人営業の今後―デジタルセールス―』
ブリッジインターナショナル株式会社
上席執行役員 コンサルティング本部長 秋谷 亮
SS統括本部 サービス企画開発本部長 今野 恵子
新型コロナがもたらしたインサイドセールスへの影響により、今後も対面営業が縮小されるのではないかと感じています。訪問営業が非対面営業活動せざるをえなくなり、今こそインサイドセールスと訪問営業がどうあるべきか考えなければなりません。
ブリッジでは、その答えがデジタルセールスであると考えています。
デジタルセールスとは、最新のテクノロジーを用いて全てのプロセスもしくは一部のプロセスをオンライン、または対面両方で営業活動する部隊(もしくは機能)と定義します。
競争力をもったデジタルセールスになるには行動・活動の見える化が重要な一歩になりますが、ツール依存では失敗します。
最適なツールを各プロセスごとに選択することで気づきやアンテナを張り、PDCAマネジメントサイクル・マネジメント力を強化することが大切です。

参加者の声
- 対面営業を当たり前にやってきた中、コロナをきっかけとしたニューノーマルでの営業手法として改めてデジタルセールス手法の活用を本気で実行して行かなくてはと気づく事ができました。実際のオンラインでの営業方法やそのポイントなども聴けて大変参考になりました。誠にありがとうございました。
- コロナ禍の影響で状況が変わり、オンライン上での商談が一般化してきていると実感した。当社でもスモールスケールでオンラインでの実績を出せればと思った。また、他社の取り組みをご紹介いただき、勉強になった。
- 過去の研究会も参加していますが個人的に今回が最も興味深いです。次セッションも期待しています。
イベント概要
日時:2020.10.14(水)13:00-17:50
開催方法:Webセミナー(V-CUBE セミナー)
対象:B2B企業の営業部門・マーケティング部門・責任者様・ご担当者様
次回の予定
2021年秋頃の開催を予定しております。
弊社では、今後もこの「インサイドセールス研究会」を開催していく予定です。
さらに多くのみなさまにご参加いただき、インサイドセールスの活用をご検討いただければ幸いです。 またこの研究会の講演の詳細やインサイドセールスに関するお問合せはお気軽にお問い合わせください。
ご覧いただきありがとうございました。
本内容の詳細や、インサイドセールスに関するお問合せはお気軽にお問い合わせください。